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      <115>アパレル企業の苦悩からの脱出 
       
       アパレル業界全体の課題であり、再生に向けて必要不可欠なポイントを考察してみると、 
如何に、企業がビジネスモデルのVISIONを設定し、それに向けての施策をスケジュール管理を徹底して実行できるかに掛っています。 
 
つまり、自社VISIONに向けて、自社でできる事と出来ない事の区分が明確でなく、自社で出来ない事を冷静に見極め、弊社のような外部に委託する事が必要であり、OJTで指導して貰えればSKILは企業側に根付くのです。 
 
1.経営と現場は違うので、1人で難しいなら2人SETの経営へ! 
2.自社VISIONの設定とそれに向けてのビジネスモデルの構築(スケジュール管理も) 
3.自社で出来る事と出来ない事の見極めと自社で出来ない事の外部委託(OJTにて) 
4.的確な必要量の見極め不足(良い商品の定義がなく、建値消化率の低下=過剰生産) 
5.ブランディング不足(QRの定義がなく、同質化) 
6.オケージョン提案不足(モノのオケージョン提案=コト)脱・汎用性 
7.売場の課題(販売員SKIL、売場構築力、バイイング力) 
8.その他 
 
また、日本企業はHARDの準備は怠らないのですが、SOFTに弱く(小売業よりはアパレルの方がましですが、)まずは機能等(商品面のみでなく工場誘致等)が前面に出てくるのです。 
機能面(HARD)は誰が見ても判り易いからであり、マーケティング、ブランディング等については感覚が必要と考えられており、そこが間違っているのです。 
 
要は、SOFTを数値管理できるノウハウを身につけていないのです。現場のたたき上げの方が、一歩下がって経営全般を俯瞰してみると一目瞭然なのですが、各社の経営者は自分の培った現場力が前面に出てきて経営視点を阻害している事に気が付いていないのです。(これがアパレル苦境の元凶です) 
 
 
売場以外にはヒントとマネーが落ちていないのですから、常に現場でヒントや気付きを見つける知力と、それを拾う体力を身につける事が企業を維持向上させていく重要なファクターなのです。マーケットはブルーオーシャンなのですから、マーケティング力とマーチャンダイジング力、それをお客様にお伝えするプロモーション力、そしてマネージメント力(特に経営力)のバランスの良い構築が必要です。 
 
経営者は企業の理想をしっかり持ち、現実を的確に把握し、その差を直線で埋める施策をスピード感覚を持って、実行することが必要不可欠な時代と思われます。 
健全なる企業経営に早急に改善・改革できる事を祈念致します。 
 
2016.01.25 
        株式会社 オチマーケティングオフィス  生地 雅之 
         
       
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